静岡/山梨 天子山地 毛無山(1,964m) 雨ヶ岳(1,772m) 朝霧高原と富士山の展望を求めて 2021年5月

景色が良いと言われる毛無山を求めて、朝霧高原へやってきました。

駐車場が少ないというのと、山行の距離が長いため、できるだけ早く到着を心掛けました。

6時半ころ一度ついたものの、トイレに行きたくなってしまい、、、

再度、道の駅 朝霧高原へ戻りました。

結果7時前に駐車場到着となりましたが、外側の駐車部分は8割くらい埋まっていました。

帰ってきたときに、中央部分にも縦列で停まっていたので、

7時時点で6割くらいの駐車率だった感じです。

無人有料駐車場ということで、封筒にナンバーを書いてポストに入れます。

駐車場のタフト

登山開始 7:15

駐車場から少し戻る方向へ進み、左側から登山口へ入っていきます。

登山口

はじめは林道を進んでいきます。

すぐに右手に鳥居と神社が見えます。

遠くから参拝して安全を祈っていきます。

神社と鳥居

途中、金鉱石破砕の跡地がありました。

山梨側には『湯の奥金山博物館』というところがあるようです。

日本初期の金山みたいですね。

↓湯の奥金山博物館HP
https://www.town.minobu.lg.jp/kinzan/index.html

金山の跡地

新緑の林道を進んでいきます。

奥には山頂が見えます。

方角的には毛無山のような気がしますが、特定はできませんでした。(調べても・・)

ここで地図読みしなかったのが心残りです。。

沢沿いの道と?

途中で小さな涸れ沢を渡ります。

石に書いてある矢印をすぐに見つけられたので、迷うことはありませんでしたが、

気づかないと渡るかどうかわかりにくいかもしれません。

横断する沢

沢を渡ると坂が急になってきます。

この時はまだ「急坂になってきたな」と思っていたくらいで、

気楽に登っていました。

登りはじめの道

地蔵峠分岐通過 スタートから0.6km 7:30

地蔵峠方面は通行止めになっています。

毛無山目的なので、右手方向へ進みます。

地蔵峠分岐

急坂が続いている中、『はさみ石』という看板がありました。

大きな岩が多くあり、その間を通っていく形になっています。

はさみ石①
はさみ石②

はさみ石を越えると岩場に紫の小さい花が咲いていました。

花弁から見るとツツジ系のようです。調べた感じではアザレアかなと思いました。

新緑の中できれいだったので、写真に残しておきました。

急登にある紫の花
登山道の花①
登山道の花②

花が咲いていたところを過ぎてすぐに富士山を眺めることができました。

この先登り道で見えるかわからないので、ここで撮影しておきました。

途中に見えた富士山

不動の滝通過 スタートから1km 7:45

50mの落差があるという不動の滝に着きました。

少し道から逸れてよく見えるところはないか探してみましたが、枝の間に少し見える程度でした。。

きれいな写真を撮られている方もいらっしゃるので、いい場所があるのだと思います。

ここまで、途中に1合目、2合目といった標識がありますが、

山頂が何合目なのか、想像しながら登っていました。

この時点で急登が続き、結構疲労がたまっていたので、

5合目くらいで山頂かな、と考えてみたり、

もし10合目だったら心折れるかもな、とか考えたりしていました。

不動の滝①
不動の滝②

急登の中にはロープが張られている岩場が何か所かあります。

急勾配なうえに、結構細い尾根になっています。

樹林帯なので高度感がなくてよかったものの、木がなかったらと思うとゾッとします。

長く急坂が続くので、疲労がたまっている中での岩場です。

小休憩しながら、安全にゆっくり登っていかないと危ないと感じました。

途中で休憩されている方たちも無言、汗だくでした。

標高も高いので、無理は禁物だと思います。

実際、自分も少し立ち眩みのような感覚がありました。

3,000m級の山を登るときには、空気の薄さも想定して登っていく必要があると強く感じました。

ロープのある岩場①
ロープのある岩場②

避難場所通過 スタートから2km 8:20

急にひらけたと思ったら、避難場所でした。

ヘリ救出できるポイントということのようです。

ここ以外は樹林帯の急斜面かつ狭い道なので、確かに救助は難しいと思います。

あと、疲れ様からしても、動けなくなってリタイアするといったケースもありそうです。

帰ってからログを見た限りでは、この避難場所は稜線に出るまでの中間地点あたりでした。

ここから先が、本当に大変な登りでしたが、まだ半分しか来ていなかったということです。。

避難場所①
避難場所②

急坂が続くので、直線で見通しがいいところで、2種類の写真を撮りました。

1枚はカメラを水平に構え、人がいなくても勾配がわかると言われる構図ですが、

やはり、人がいないとわかりにくい印象です。

登山道の写真は基本的に水平に構えて撮っています。

もう一枚、進む道に構え(上向きに)撮ったものと比較してみます。

24㎜の焦点距離で撮影しており、実はこちらの方が急勾配がわかるような気もしました。

写真で勾配を表現するのはとても難しいので、今後もいろいろ試してみようと思います。

急登箇所を水平に
急登箇所を下から

富士山展望台通過 スタートから3km 9:20

登りの途中に富士山展望台という場所がありました。

手前では撮らなくても大丈夫かもしれません。

看板の位置から左に少し逸れたところが展望台になっています。

朝霧高原と裾まで見える富士山がきれいです。

この日は天気は良かったものの、朝も霧が濃く少し靄がかかったような状態でした。

富士山展望台標識
展望台からの富士山①
展望台からの富士山②

富士山展望台から少しで稜線に乗ります。

やっとのことでたどり着いた、といった気持ちです。

この後周回ルートを取りますが、やめてピストンしようかと思うくらいきつかったです。

ログから調べたところ3km歩いて1km登ってます。傾斜で言うと平均35%(約20°)です。

スキー場中級コースを歩いて登っている感じですかね。

地蔵峠分岐

稜線に乗ってからほどなくすると北アルプス展望台の看板があります。

岩の上が展望台のようで、先が見えず登ろうか迷いました。

少しでも身軽に動けるようにと、リュックは置いてカメラだけ持って登りました。

岩の上は台状になっているので、問題なく撮影できました。

南アルプス、北アルプス、八ヶ岳が見えるようです。

あまり見たことがないので、どれがどれだかはわかりませんでした。。

これから経験してわかるようになっていこうと思います。

北アルプス展望台
アルプスの展望

稜線は多少の岩があるもののなだらかなので、気持ちよく進んでいけます。

標高が高いので、汗は引いて少し寒く感じるくらいでした。

稜線の道

毛無山登頂 スタートから3.6km 9:45

ここが山頂と思っていましたが、1964mの山頂が先にあるようでした。

富士山の展望が良かったので、長めに休憩を取って写真を撮りました。

ふもとっぱらキャンプ場、朝霧高原を経て富士山まで伸びる裾野は圧巻でした。

透き通っておらず、靄がかかっているのが残念です。。。

周回ルートのため、ここから先へ進みますが、

進行方向に『道がわかりにくいから経験者と同行すること』みたいなことが書いてある看板があり、

行くかどうか躊躇していました。

その時に女性二人組の登山者さんが、先へ進もうとしていたので、

「この先危ないみたいなこと書いてありますが、大丈夫なんですかね?」

と伺ったところ、一人の方は行ったことがあるらしく、「大丈夫でしたよ」と

心強い言葉をもらえたので、先へ進む決心がつきました。

始めて登る方にとっては、ビビるような文言で書かれていますので、ご注意を。

毛無山山頂
山頂からの展望①
山頂からの展望②

山頂(と思っていた)ところから先は平坦な道が続きます。

登山道の脇はブッシュになっていて、笹がきれいに切られている状況だったので、

道に迷うという恐れは全くありませんでしたが、季節によってはわかりにくいのかもしれません。

毛無山からの道
タカデッキ方面

本来の毛無山山頂(であろう)ところを越えると、一度下って登り返します。

稜線からは右手方向にずっと富士山を眺めることができます。

どこで見てもあまり変わり映えはありませんが、

景色がいいところを歩いているので、気分も踊ります。

稜線からの富士山

登り返してから後ろを振り向くと、毛無山がこの山塊最高峰らしく尖っています。

通ってきた毛無山

この辺りでは左手方向にも展望がひらけていました。

見えているのは南アルプスでしょうか。

稜線からアルプス方面の展望

タカデッキ通過 スタートから5.8km 10:30

タカデッキは小さな看板があるだけでした。

景色も変わらないので、そのまま通過していきます。

この辺りで食事はとらずに行動食をこまめにとる方針を決めます。

タカデッキ

タカデッキを過ぎると急な下りになります。

次の目印の雨ヶ岳は、毛無山に比べ200mくらい低いので、

この急坂が長く続くと思われ、膝に注意しながら下りていきます。

最近下りで膝が痛くなることがあります。。

膝に負担をかけないような下り方を研究中です。

急な下りと雨ヶ岳

富士山の上空に雲が増えてきました。

稜線からの富士山 その2

雨ヶ岳登頂 スタートから7.2km 11:00

雨ヶ岳までは順調にたどり着きました。

山頂は広いというわけではありません。

3組の登山者さんが食事を取っている横を抜けて、下界に向けて下り始めます。

雨ヶ岳山頂
雨ヶ岳からの展望

雨ヶ岳の先の下りは、毛無山登りのような岩はほとんどなく、木の根と土の道でした。

道の素性は違えど、毛無山登りと変わらず、急坂が続きます。

登ってくる方とすれ違ったときには、「キツイ!」と言ってました。

左手方面に本栖湖が見えましたが、木が邪魔です。。

下り道から見える本栖湖

登り道に続き、下りでも水平に構えた構図と、下り先に構えた構図を撮影してみました。

急な下りのときは、水平の構図は何を取っているかもわからないような写真になり、

下り先に向けると、傾斜がわかりにくい写真になります。

下り坂の撮影は課題です。

下り道を下向きに
下り道を水平に

竜ヶ岳分岐通過 スタートから9km 11:50

雨ヶ岳からここまでの道のりは精神的に堪えました。

分岐から下ることはわかっていたものの、

もう登る元気もないのに、先に見える山(竜ヶ岳)を登らないといけないのか、

8kmを越えてもまだ分岐にならないと、全行程17km超えるのではないか、

といった、不安が押し寄せてきていました。

まずは、無事分岐が山(竜ヶ岳)の前にあったことで一安心です。

端足峠 竜ヶ岳分岐

ここからは、稜線を外れるので、また違った道のりになると心構えます。

ナビ上の道がつづら折りになっているところからすると、この先も急坂が続くと想定できました。

分岐からの下り道

杉の樹林帯の中の下りは相当な急勾配です。

大きくつづら折りしながら下っていきます。

つづら折りの急坂

割石峠/本栖湖分岐というところが出てきました。

方角がわかりにくい分岐です。

遠くにある湖を目印として田貫湖方面を目指します。

割石峠、本栖湖分岐

道はなだらかになり、トラバース気味に歩いて行くところは新緑がきれいです。

新緑の道

トラバースを過ぎると、杉並木のなだらかな道になります。

ここを抜ければ登山道は終わりそうな雰囲気です。

杉並木の道

貯水池横広場通過 スタートから10.8km 12:30

目印としてわかりやすい貯水池と直角に曲がるところです。

この場所は広場になっていて、トイレもありました。

トイレ休憩と水分補給をして先へ進みます。

この道は『東海自然歩道』というらしいです。

貯水池横の看板

貯水池を曲がり、10分くらい進むと、進入禁止の看板があります。

土砂崩れがあって進めないそうです。

迂回路分岐

左手側に迂回路があるので、そちらを進んでいくことにします。

迂回路

迂回路にも道標があります。

根原の吊り橋という場所に向かっていることで冷や冷やします。

高所恐怖症で吊り橋を渡れなかったらどうしよう、という思いです。

迂回路にある道標

迂回路をしばらく進むと広い砂利道に出ました。

砂利道(左)へ行くか、麓沿い(直進)するかの分かれ道です。

どちらでも帰れると思いますが、ナビに沿って直進することにします。

砂利道の分岐

ちょうどこの分岐で珍客と出会いました。

です。

すぐ足元に急に現れたので、「ウワッ!」っと声を上げて飛び上がってしまいました。

心なしか蛇の方も一瞬ビクッと驚いたような感じがしました。

その後、襲われることもなく通り過ぎていき、何事も起きませんでした。

※帰ってきてからいろいろと蛇を調べてみたのですが、この柄を見つけることはできませんでした。

こういうことがあると、草むらを歩くのが怖くなってしまうんですね。。

遭遇した蛇

麓沿いを進んでいくと右手方向分岐が根原の吊り橋になっている道標がありました。

吊り橋も迂回していたということのようです。

吊り橋がどのようなものかを見たかった気持ちはありますが、

通らなくていい安心の方が大きかったです。

根原のつり橋への分岐

この麓の道から見える富士山も遮るものがなく、きれいな姿をしていました。

曇り始めてきていることが残念です。

野原から見える富士山

麓沿いの道の右(山)側には涸れた川のようになっていて、

ナビはある地点で川を渡り草むらに入っていくルートを指していました。

草むらの先にはピンクのテープらしきものが見えるのですが、

棘のある枝が生い茂っていたり、道になっているように見えなかったり、

草むらを進むことに躊躇を覚えたので、

涸れた川沿いの見通しのいい道を進むことにしました。

するとほどなくして、右からの道と合流します。

草むらの道は、その右からの道につながっているのかもしれませんが、

結果的に見通しの良い道でも正解だったのでよしとします。

この道はバギーの通路にもなっているようで、

何組か4輪バギーのアクティビティを楽しんでいる方がいました。

ナビが指していた道

麓沿いに進んでいる道に一部だけ山道のようなところがありました。

ここは歩きでは突っ切れる道なのだと思います。

途中一部あった山道

山道を抜けると、また砂利道と合流し、砂利道を進んでいくことになります。

この辺りで人が叫んでいるような声が聞こえ、何事かと思いました。

周りを見ても人はいません。

しばらくの間は、幻聴でも聞こえているのか?、と思いながら歩いていたのですが、

上から聞こえているのがわかり見上げてみたところ、パラグライダーの方が叫んでました。

山道を抜けた後の道標

そのまま進んでいくと、ふもと村のキャンプ場への道に当たります。

ここも直進していきます。

左側には広いふもとっぱらキャンプ場があります。

キャンプ場の看板

ふもとっぱらキャンプ場の横の道から振り返ってみると富士山が見えました。

キャンプをするにもロケーションが最高です。

芝生で乗り入れもできるキャンプ場のようなので、いずれキャンプにも来たいと思います。

さすがにここは家族キャンプですかね。ソロでは家族に怒られそうです。。。

ふもとっぱらキャンプ場と富士山

キャンプ場を越えて車道を歩けばもうすぐ駐車場です。

駐車場手前の道

駐車場到着 14:00

★山行の内容
  総歩行距離:17.48km
  合計時間:6時間42分(昼食休憩なし)
  累積上昇:1,304m
  累積下降:1,303m
  消費カロリー:3,644kcal      ※SUUNTO SPARTAN SPORT WRIST HR調べ

★感想
  山頂、稜線からの富士山展望は、遮るものがなく、朝霧高原からの裾野がとても美しい
  周回ルートを取る場合は、距離が長いため、あまりのんびりしている時間はない
  登り、下りとも急勾配なので、ペース配分が重要になる
  2,000m弱と高度が結構高いため、酸欠にならないよう注意も必要
  毛無山ピストンであれば、ゆっくり登って、昼食休憩して、ゆっくり下ることができる
  道の駅 朝霧高原からの周回も可能だが、週末は日中駐車待ちするくらい混むので、迷惑かも
  体力的に厳しい山行となったが、達成感のあるものとなった

★高所恐怖症おじさん的採点 ※5段階
  技術:2  毛無山への登りは岩場があり、大股で登るところも多く、倒れないよう注意必要
  体力:5  距離が長く、毛無山への登りのペースを速めたため、帰りの平地も辛くなった
  高所による恐怖:2  恐怖感はほとんどないが、毛無山への登りは勾配的に緊張感があった

★今日の忘れ物
  トレッキングポール
  帽子

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