2020年振り返りの最後です。
最後は年末にチャレンジした山荘泊1泊2日の山行です。
2020年最後の登山は地元丹沢の最高峰蛭ヶ岳と決めていました。
蛭ヶ岳は相当な健脚でないと日帰りはできないと調べていたのと、
冬の夜の山頂を味わいたかったので、時期をうかがっていました。
1泊2日の山行なので、電車とバスを乗り継いで西丹沢ビジネスセンターまで来ました。
バスは平日始発の新松田駅7:15発です。(金曜日)
登山スタート 8:30
西丹沢ビジネスセンターからは舗装された道路を登っていきます。
500mくらい進むと右手にクマ出没注意の看板があり、ここを右に折れて登山道に入っていきます。
登山道に入ると、まずは峠を越える形で沢側に出るまで登ります。
沢側に出ると沢沿いにトラバースしていきます。
トラバースの谷部にはいくつか木橋を渡しているところがあります。
気を抜かずゆっくり慎重に渡っていきました。
右手側が結構な急斜面なので、自分にとっては少し恐怖感がありました。
ゴーラ沢出合の手前に道標があります。
道標にゴーラ沢出合まで0.1kmとあるように、すぐ沢に出ます。
ゴーラ沢通過 スタートから2.4km 9:15
ゴーラ沢に出ると道がわかりにくいですが、
沢を渡って上流に向かっていくと二手に分かれているその分かれ目に登り口があります。
分かれ目にある階段を登っていきます。
登るとお地蔵様があります。
重大事故が起きているところとのことで、更に気を引き締めて登っていきます。
※写真はピンボケ・・
階段から檜洞丸手前の石棚山稜分岐まで約2.5km、ひたすら上り続けます。
約800m高度を上げます。
写真では途中の危険に思ったところだけしか残っていませんでした。
やせ尾根、ザレた急坂、両側切れ落ちたやせ尾根、鎖場と、緊張感があります。
切れ落ちているところは、樹林帯なので高度感は少ないですが、
相当下まで切れているので、恐怖感はありました。
長い登り道が続いて行くので、体力的にもペース配分が重要です。
途中(スタートから3.8km、ゴーラ沢と石棚山稜分岐の真ん中あたり)、
富士山を眺めることができる休憩場所があります。
冬でも木が邪魔で展望が良いとは言えません。。。
それでも天気が良いので、間に見える富士山はきれいです。
石棚山稜分岐を超えると木道になり、檜洞丸まで600mくらい進みます。
急坂を登ってきているので、木道も結構堪えます。
檜洞丸登頂 スタートから5.6km 11:00
蛭ヶ岳にできるだけ早く着きたいので、昼食はコンビニおにぎりです。
途中行動食をこまめにとるようにしています。
カロリーメイト、アミノバイタル、塩分チャージ等が常備品です。
山頂には富士山が遮るものなく見える場所がありました。
休憩はほどほどに、蛭ヶ岳に向かっていきます。
ここからは丹沢山塊で最も険しいルートということです。(蛭ヶ岳山荘オーナー談)
青が岳山荘を越えて下りていくと、蛭ヶ岳がよく見えてきます。
まだ平和な気持ちの良い道です。
笹の道を過ぎると急坂を下っていきます。
高度300mくらい一気に下ります。
正直、またこの300m以上を登らないといけないのか、と気が沈みました。。
この急な下りから臼が岳までは、小さくアップダウンを繰り返します。
途中切れ落ちた危険な道がいくつか出てきます。
危険度は檜洞丸への道より、更に上がりますが、ここも樹林帯のため、
ゆっくり確実に進めば危険を感じることはありませんでした。恐怖はありましたが。
神ノ川乗越通過 スタートから8km 12:15
上の写真の道を超えてコルとなるところが神ノ川乗越です。
まだ檜洞丸から蛭ヶ岳の道のりの半分にも至っていませんでした。
神ノ川乗越から蛭ヶ岳に向かって左手方向はひらけています。
高度感がありますが、展望はよいです。
臼が岳通過 スタートから8.7km 13:00
神ノ川乗越から臼が岳までは登りが続きます。
やせ尾根や切れ落ちた道を緊張しながら一歩一歩進めてきたためか、
この辺りから、足が登らなくなってきました。
登り始めるとすぐに息が切れます。
神ノ川乗越からたかだか700mの距離でしたが、30分以上かかってしまいました。
臼が岳から尾根を下っていきます。
途中進行方向右手に蛭ヶ岳がだいぶ大きくなって見えます。
この辺りから樹木が少なくなり、展望はいいものの高度感が高まります。
写真を撮る余裕はここからなくなります。
高度感のあるところでカメラを構えることが恐怖でできないのです。。
撮ったあと視覚がファインダーから現実に戻るときが本当に恐怖です。
蛭ヶ岳までのこり0.5kmの道標にたどり着きました。
この道標は最後の登りの途中にあり、寄らないと撮れないくらいの狭い道です。
しかも急坂です。
最後の最後に一番怖いところが待っていました。。。
写真を撮る余裕はなく、危ないと思ったあと、
気を引き締めて早く登り切ろうと集中して登り切りました。
やせ尾根から急な鎖のある岩場に取り付きます。
鎖が2~3こに分かれていたと思うのですが、
その分かれ目も岩場で、3点支持に注意してても恐怖感が沸いてくるほどでした。
鎖があるところは、鎖をしっかり持っていることで、気持ちに余裕ができますが、
鎖のないところは気持ち的に安心できないことが要因かと思います。
滑落したら命の保証はない場所で、かつひらけているため高度感がある、
間違いなく、今まで経験した道で一番怖いところでした。
結果、這うように木道を登ってきて、
確実に安全なところから振り返って写真に収めることしかできませんでした。
それが、次の写真です。木道の先は岩場で右下に続いている感じです。
蛭ヶ岳登頂 スタートから10.9km 14:00
蛭ヶ岳からの展望は遮るものがありません。
さすが丹沢最高峰です。
富士山方面には、檜洞丸や通ってきた尾根道全体が見渡せます。
丹沢山方面を向けば、次の日に通る尾根道がくっきりと見えます。
右の方の奥には塔ノ岳まで見えます。
東京方面を向くと、宮ケ瀬湖や街並みが見渡せます。
最後は蛭ヶ岳の標識と夕日で登山は終了です。
★山行の内容
総歩行距離:10.87km
合計時間:5時間30分(休憩込み)
累積上昇:1,756m
累積下降:615m
消費カロリー:2,978kcal ※SUUNTO SPARTAN SPORT WRIST HR調べ
★感想
山行としては、2020年で一番難易度の高いものだった
檜洞丸から蛭ヶ岳の道は、丹沢一険しいことと、登山者が少ないことから、
リスクマネジメントを考えておく必要があると感じた
蛭ヶ岳手前、最後の岩場は高度感も高く、高度恐怖症からすると躊躇するくらい
ただ、蛭ヶ岳の展望もまた2020年で一番感動するものだった
《番外編①》
富士山に沈む夕日をタイムラプス撮影したものの一部です。
最初曇っていたのですが、途中から晴れてきて、
夕日が沈むときにはくっきり晴れました。
沈んだと思ったら、谷からガスが登ってきて、何も見えなくなりました。
そこまでがインターバル撮影です。
ガスが上がってきた後、また晴れたので、その様子も一枚抑えました。
火が沈んだ後の影の富士山も美しかったです。
《番外編②》
町の夜景です。
やはり肉眼がいいですね。
大気でキラキラ見えるところや、解像感も写真ではなかなか表現できません。(練習中)
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