2020年の振り返りに少し戻りまして、
丹沢の難所を調べていたところ、ある本で雨山峠を見つけました。
そこで紹介されているルートは雨山、檜岳を通る周回ルートでしたが、
今回の目的は難所練習と鍋割山名物の鍋焼きうどんのため、
雨山峠から鍋割山を回る周回ルートを取りました。
本で紹介されている技術レートは5段階中4です。
また、山と高原地図29番丹沢には、
鍋割山までの道にクサリやトラバース注意といった黄色ビックリマークが集中しています。
登山開始 寄駐車場 7:20
寄(やどりき)バス停近くの駐車場にバイクを停め、登山ポストに登山届を入れてスタートです。
駐車場付近にはトイレもありますので、準備は万端です。
寄駐車場からスタートすると、最初2.5kmくらいは車道を歩いて行きます。
林道に入るところにも駐車場がありますが、
鍋割山周回だと寄に戻ってくるので、寄をスタート地点としています。
林道入り口と思われるゲートです。
車両は進入禁止となっていて、この手前の駐車場に何台か車が停まっていました。
林道をキャンプ場を横目に歩いて行きます。
沢に出ることがわかっているので、どこから沢に下りるのか注意しながら進みます。
道なりに進んでいくと崩落地があります。
ロープが張ってありましたが、通られている方もいるようなので進んでいくと、
写真のような崩落地や、別の崩落地には鉄で作られた簡易的な橋があります。
注意していれば危ないと感じることはありませんでした。
本格的な登山道の道標到着 駐車場から約3km 8:00
さらに進むと道標が出てきます。
この時点では『経験者向きの沢沿いコース』の意味はわかっていませんでした。
しばらく進むと沢沿いを歩きます。
水は少なく、歩いて行くには特に問題ありません。
沢沿いにも崩落している箇所がありました。
ちょうど今崩落したとしたら逃げようはありませんが、
ここの崩落している箇所を通ることはそれほど問題はありませんでした。
2019年には通行止めになっていたようなので、整備してくださったのだと思います。
あの台風の被害は丹沢でも多く見られますが、
登山者が通れるように整備してくださったみなさまには感謝です。
何度か沢を渡り、岸の斜面を歩き、を繰り返します。
ここで先ほど見かけた看板の『経験者向きの沢沿いコース』を体感します。
沢を歩いていると、どこで渡ればいいのか、どこに登山道があるのか、すぐに見失います。
当然沢の中に道標を作っても、増水したら流されてしまいますので、
いる側の岸や対岸、斜面等に印がないか常に確認ている必要があります。
登山ルートから外れて行き過ぎてしまってもよくわからないですし、
外れた道には危険が多いです。
技術的に何かができなければいけないというわけではありませんが、
登山ルートを見極める技術としてレートが高くなるのだと感じました。
先の道が見えず、立ち止まることは何度かありましたが、今回迷うことはありませんでした。
これも経験値として貯めていきます。
途中次の写真のような尾根道を歩きます。
これで雨山峠に着くのかなと思ったのですが、
この場所から雨山峠まではまだ1.5kmほど残っていました。
きっとこのような思い込みも危ないのだと思います。
本来は特徴のあるところで地図を見て自分の居場所を確認すべきなのでしょうが、
このときは地図は見ていません。ナビから逸れていないかしか見ていませんでした。
実際に迷ってはいませんが、今振り返ってみて、
今後の経験のためにも、地図の確認はこまめにやっていこうと思い直しました。
山側から沢まで下りてくると分岐が出てきます。
コシバ沢への道は注意と書かれており、地図でも荒廃の文字とルートは点線になっています。
この危険ルートを挑戦する気はないので、雨山峠に向かいます。
しばらくトラバースしていきます。
おそらく次の写真が地図上で『トラバース注意』と書かれている辺りと思います。
傾斜が急で、道も細く、崩落も起きているので、細心の注意が必要です。
私にとっては、、、この橋は少し高度感があり、緊張したところです。
また沢まで下り、水のない涸れた沢を歩いて行きます。
この部分の距離は長くありませんでした。
雨山峠通過 スタートから7km 9:20
沢の最後に鉄の階段を上り雨山峠に到着です。
ちょうど2組ほど休憩されていたので、自分も少し休憩をして、
写真は撮らず先へ進みました。テーブルは1つだったと思います。
雨山峠から尾根道に乗るまで、ほんの2~300mですが、急坂がありました。
相当息を切らした記憶があります。
登り切って道標を過ぎると、『クサリ注意』の尾根道に入ります。
手前の鎖場にやってきました。
それほど難しい鎖場ではなかったと思います。
しかも樹林帯なので、高度感もなく怖くはなかったと記憶しています。
純粋に鎖場の鍛錬をすることができました。
その後やせ尾根が出てきます。
私にとっては、こういった足元が狭くて切れ落ちている方が怖さを感じます。。
しばらく進むと、ほぼ雨山峠と鍋割山の中間地点の道標に当たりました。
道標を超えてすぐに長い鎖場があります。
草の根が張っていたり、斜面も急なので、こちらは気を付けて登った気がします。
それでも高所で怖かった印象はありません。
鍛錬としてはちょうどよかったと思います。
鎖場を登った後、振り返って撮った風景が次の写真です。
こう見るとえらいところを登ってきたと感じます。
ちなみに、この振り返って写真を撮ることが、結構怖いです。。
鎖場を超えるとなだらかで日差しの入る気持ちよい尾根道を通ります。
コシバ沢から登ってくると、この辺りで合流することになるはずですが、
歩いている限りでは合流地点はわかりませんでした。
コシバ沢の道は相当荒廃していると思った方がよさそうです。
リスク覚悟で登らない限りは、お勧めできないと思います。
最後、鍋割山への高度差150mくらいの登りに差し掛かると、
通行注意の看板が立てられています。
登る方向に対して、左側(北西方面)が崩落し、景色が抜けていました。
左手側は切れ落ちていましたが、片側だけだったので、
山側によりながら歩くことで、少し怖いくらいで通過することができました。
抜けた景色はきれいです。
檜洞丸や蛭ヶ岳が見えました。
鍋割山山頂到着 スタートから9km 10:30
長く感じた坂を登り切って、鍋割山山頂にやっと到着です。
鍋割山荘の鍋焼きうどんは、時間によっては売り切れてしまうことがあるようなので、
土日祝日の提供開始10:00に対して、10:30~11:00に着く目標としていました。
ちょうどよい時間に到着でき、無事鍋焼きうどんを頂戴することができました。
小屋主さんは歩荷で有名です。
驚くべき写真が飾られていたので、撮らせていただきました。
100㎏を超える荷物を持って高低差1000mを登ることは半端なことではないと思います。
素直に敬服します。
一通り写真を撮って、鍋焼きうどんをおいしくいただきました!
少し早めのペースで登ってきたため、疲れて食欲があまりなかったのですが、、、
食べ始めるとおいしくてペロッと完食してしまいました。
富士山方面は残念ながら雲に隠れてしまい、見えませんでした。。
帰りは後沢乗越を通って寄に下りていきます。
後沢乗越までは、ずっと下っていきます。
アプリの計測では約1.8km、高低差450mを下っていました。
分岐を直進(二俣方面にはいかない)し、登り返して栗の木洞に辿り着きます。
終盤での登りは体にこたえます。。
途中、道などなさそうな薮に入っていきます。
以前、このような獣道に入り込んで、引き返すのに苦労したことがあるため、
本当にあっているのか心配しながら進みました。
ナビはしっかりこの道を指していました。
結果としては、この道で正解です。
ひたすら下ってくると畑に出て、さらに道路まで来ると、
駐車場の近くのグラウンドが見えました。
あとは、道路を下って到着です。
寄バス停の川辺には、多くの人たちが水遊びやバーベキューを楽しんでいました。
デイキャンプをする場所としてもよさそうです。
駐車場へ到着 13:10
★山行の内容
総歩行距離:16.43km
合計時間:5時間50分(休憩込み)
累積上昇:1,242m
累積下降:1,236m
消費カロリー:3,561kcal ※SUUNTO SPARTAN SPORT WRIST HR調べ
★感想
沢を通る難しさを体感でき、今後の注意点を理解することができたことが収穫
鎖場は力量としてはちょうどよく、鎖の頼り方や通り道マネージの鍛錬ができた
鍋割山荘の鍋焼きうどんはおいしく、また違うルートで食べに行きたい
危険を感じる箇所はあるが、高所恐怖症でも恐怖を感じるほどではなかった
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