Youtubeで多くの方が『沼津アルプス縦走が最高すぎた』の題名で公開している動画を見て、
ずっと登ってみたいと思っていました。
↓沼津市HPより
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/hiking/alps/index.htm
ここもバイクの日帰りは酷なので見送っていた山のひとつです。
緊急事態宣言下での県外移動ですが、平日かつ密になる場所ではないので、
勝手に肯定して行ってきてしまいました。
駐車場は縦走ゴール付近で探し、沼津市役所前の立体駐車場にしました。
こちらは、あさ7:30から開くようなので、更に早く動き出される場合は、
別の場所を探す必要がありそうです。
この付近で7:00オープンの平面駐車場というところも検索できたのですが、
稼働状態は確認していません。
駐車料金は約5時間強の山行で600円でした。(SUICAで支払い)
この駐車場は、登山口である多比まで行バスの停留所が近いことも、選んだ理由のひとつです。
時刻表を見る限りでは、この停留所を通るバスは、全て多比を通りそうでした。
8:04の伊豆長岡駅行きのバスで出発です。
※道の駅 伊豆のへそから沼津市役所までは、7:30前後だと通勤、通学と被り
ところどころ渋滞しますので、注意が必要です。
多比へ向かうバスは、来た道を通るのですが、8時以降は空いてました。
約20分くらいで、多比バス停に到着です。
※手前の多比船越ではありませんので注意。余裕で歩けますが。。
ここまでの運賃は460円(現金のみ)です。
登山開始 8:30
大通りの一本奥の道を沼津市役所へ戻る方向へ進むと、沼津アルプス案内の看板があります。
看板のある突き当りを右に曲がって住宅街を進んでいきます。
写真2枚目の前に見える山は、これから登る大平山と思われます。
住宅街を抜け、舗装された山道を登っていきます。
この道路ずっと急な登りが続きます。
舗装された林道を1kmほど登ってくると、登山口が出てきます。
ここから本格的な山道です。
登山道に入っても、急な上り坂が続きます。
尾根道に出たところが、大平山への分岐となります。
登ってきた進行方向右手側、大平山へ向かいます。
※写真は太平山方向を向いて撮ったものです。
ここから細めの尾根道に入り、多少ひらけたところもあるので高度感が出てきます。
久々の本格的な登山なので、緊張感を持って進んでいきます。
低山でもひらけていて高度感があるところは、自分にとっては恐怖感が沸きます。。。
縦走1山目 大平山登頂 スタートから2km 9:10
分岐から300mくらい急坂を登り、道がなだらかになるとすぐに大平山山頂です。
展望は標識の奥の戸田方面くらいです。
それでも木に遮られているので、ほぼ展望なしと言ってもいいかもしれません。。
尾根に乗ったところの道標に、『大平山20分、富士展望10分』と書いてあったので、
大平山までの道すがら、ひらけるところを探していましたが、
パッとひらけるところはなかったように思います。
戻りの際、一番景色が良いところを探した結果、
富士山の見える展望は、分岐から少し登ったところでした。
※上の写真にある登り道のと途中くらいです。
朝、駐車場に向かうタフトから見えた富士山は雲一つなくきれいでしたが、
9時過ぎ時点で、山頂に少し雲がかかっていました。。残念。
分岐まで戻ってきて、ここから鷲頭山方面へ向かいます。 ※写真は上と同じです。
最初少しだけ急坂を下り、長めの鞍部をアップダウンを繰り返します。
岩場の多い、細めの尾根道を進んでいきます。
途中、展望のよいひらけたところがあるような細い尾根道なので、
相当な緊張感で進んでいきます。
歩いているときは、進む先を見てひらけているところを見ないようにしているので、
恐怖感は少しで耐えています。。
周りを見るときや、写真を撮るときに立ち止まりますが、
個人的には、写真を撮った後の恐怖感が高いです。
液晶画面(ファインダーも同じ)で見ながら写真を撮った後、
肉眼に戻るときに足元がどうなっているのか、一瞬わからなくなるのです。
ひらけているので、動くと落ちていきそうな感覚になり、
足場や次に動く先が安定していることをしっかり確認して、
次の動作にゆっくりと映っていく印象です。
きっと周りから見ると、「なんであんなところで怖気づいているんだろう」と思うでしょうね。。
ともあれ、緊張感を持って、進んでいくと道標に当たります。
この手前に『ここから岩尾根』と書いた看板がありました。
ですが、この先は岩が出ているところは少なくなります。
大平山分岐の道標をよく見ると、『沼アのハイライト ウバメガシの岩尾根』と書いてありますので、
この道標の手前で見たものは、南行きの方用の岩尾根入り口と思われます。
緊張感のある岩場の痩せ気味尾根は、ここまでです。
道標を超えると、ロープが張ってある長い登りになります。
坂は急で、ぬかるみもあったので、頼りにしない程度にロープを片手で軽くつかみながら登ります。
鷲頭山への登りの途中では、右手がひらけるところがあります。
街並みが見えて爽快です。
後を見ると、枝の間から大平山が見えます。
急坂だなと思ってはいましたが、あれほど尖っているとは、、、という思いです。
縦走2山目 鷲頭山登頂 スタートから3.4km 9:55
祠の先にひらけた大地があることがわかります。
道標からのロープの登り道は長く感じましたが、調べてみると400mほどでした。
山頂からは長野方面の景色がきれいです。
方面的に南アルプスかなと思います。
鷲頭山から下っていくとすぐ(300mくらい)に小鷲頭山なるものがありました。
特にピークという感じはしないので、カウントはしてませんが、
長野方面の展望は更にひらけたように見えます。
小鷲頭山からは急坂を下っていきます。
途中、稜線から外れ中腹を通るようにロープがガイドしてあります。
ナビ上では稜線をそのまま下る道を指していましたが、
稜線の方面は立ち入り禁止だったので、ガイド通りに進むことにしました。
迂回路を下りていくと、中将岩と書かれた場所があります。
格子の中には、像が立てられています。
ここには、『中将岩伝説(中将岩物語、中将姫伝説)』と呼ばれる物語が語られているようなので、
その物語にまつわる方が祀られているのでしょう。
※歴史の調査までは至りませんでした。
大きな一枚岩を削ってできた空間に見えるので、山ができた歴史や、中将岩物語の歴史と、
山々には長い歴史が刻まれていると感激を覚えました。
迂回路から稜線に出てくると、鞍部になっており道標があります。
この道標に惑わされました。
徳倉山はわかりますが、その左に書いてある『休養林 立ち入り禁止』です。
矢印になっていないので、徳倉山方面が休養林なのかと思いました。。
ちょうどここで北側から登山者さんが来られたので、通れるのか確認したら問題ないとのこと、
これは南側を指しているのではないか、と言われ、ハッと思いました。
ナビが指していた稜線沿いの道のことではないかということです。
休養林とはなっているものの、道は既になくなっていたので、
中将岩のルートがそのまま本線になるのだろうなと思いました。
鞍部の道標からまた急登です。
この辺で何となく、思い始めたことがあります。
沼津アルプスは、鞍部に道標があり(両側にエスケープできるルート)、
鞍部を挟んで各山の急坂が連なっているのではなかろうか、ということです。
気持ちよい稜線歩きというより、強烈なアップダウンの繰り返しを覚悟した瞬間です。
縦走3山目 志下山登頂 スタートから5km 10:30
急坂を登り切り、志下山の山頂に到着です。
山頂ではなく、この先の広場の方が景色がよいように感じました。
志下山先の広場からは、戸田方面に見える港や、
後には通ってきた鷲頭山、小鷲頭山が見えます。
尖りっぷりから急坂だったのがよくわかります。。。
志下山からはなだらかに下って、鞍部の道標が出てきます。
鞍部からはまた急坂を登っていきます。。
疲れもたまってきているため、ゆっくりと登っていきます。
あるアルパイン系の漫画で見た『上り坂で足を休める方法』を試していきます。
筋肉は数秒でも休息できるので、一歩踏み込んだら後ろ足側に体重を乗せて踏み込んだ足を休める、
という方法で、これが体感できるくらい有効でした!
ゆっくりではありますが、止まることなくずっと登り続けることができます。
登り切ったあたりに、山頂ではなく、太平洋戦争で使われたという機関銃座と防空壕がありました。
※防空壕入口の写真のピントが手前の草に合ってしまっているのはご愛嬌・・。
防空壕は中の間取りの図面もあり、銃撃戦をしながら非難する情景を想像してみましたが、
空からの攻撃をここで迎え撃つことは厳しかっただろうなと感じました。
また違う時代を感じることができ、沼津アルプスの奥深さを改めて認識です。
沼津アルプス縦走では、ピークは踏まずこの跡地を通るルートになっているようです。
戦争跡地から緩く下ると、次の鞍部が出てきます。
次は徳倉山への登りです。
この登りもまたきついです。。。でも200mそこそこだけでした。
縦走4山目 徳倉山登頂 スタートから6.6km 11:00
展望はほとんどないに等しく、少し休憩して次の山へ向かいます。
徳倉山からの下りは、相当急で、またぬかるみもあったので、鎖を頼って下りていきます。
小さい岩や木の根が滑りやすく、今までの縦走路で一番危険な下りと感じました。
鎖とそれを連ねている支柱の強固さを見れば、頼ることを前提にした作りであることがわかります。
400mの距離で160mくらいの標高差を下っていました。
計算すると、約44%の勾配です。。
下りきって鞍部に到着です。
そしてまたきつい登りです。
縦走に数える山の登り下りが本当にきついです。
さすが高低差1000mを超える低山縦走です!
縦走5山目 横山登頂 スタートから7.8km 11:30
5山目に到着するも、横山は展望が全くなく、通過していきます。
また急坂を下っていきます。
徳倉山からの下りほどではありませんが、ロープも張ってある急坂です。
次の鞍部は道路です。
道標に書かれている通り、120mほど先から登山道に戻る道を探しながら歩いて行きます。
無事、登山道に戻る道を見つけ、登っていきます。
ここも急です。。
登山道に入ったかと思ったら、すぐに道路に戻ります。
ここからしばらく道路を歩いて行きます。
しばらく歩いた先に、登山道を通るか、道路を進むかの分岐があります。
もちろん登山道に入っていきます。登山ですから。
ですが、、、ここで今までの登山経験で初めて、左ももがつり始めました。
一歩一歩がももに響きます。
以前、整体屋さんと登山について会話していた際に、ももは下りで使うと聞いていました。
今までの縦走の急坂下りが今になって効いてきて、登りで耐えられなくなったのかと想像します。
どうにか道路との合流までたどり着き、坂がなだらかになると、
もものつりは軽くなってきたので助かりました。。
香貫山に向かう途中、八重象山、桜山への階段がありましたが、
残念ながら、残り香貫山を前にして登る気力は出ませんでした。
桜が咲いている季節ならば、登るべきだと感じます。
途中野鳥を見かけました。
帰って図鑑で調べてみたのですが、、わかりませんでした。。
もう少し調べてみようと思います。
最後の香貫山への登り階段です。
足には堪えますが、このときには、もものつりは問題なくなっていました。
縦走6山目 香貫山登頂 スタートから9.7km 12:05
味気ない山頂ですが、無事縦走最後の山に到着です。
登録したナビのルートが展望台を通ることになっているので、
ナビ通り展望台に向かって進んでいきます。
展望台には行かず、香陵台の方に下りていく道もありました。
登山道から道路に出て、展望台手前を歩いていると、
今まで縦走してきた山々が見えました。
左から横山、徳倉山、志下山、鷲頭山までが見通せます。
それぞれの山が尖っているのがわかります。
展望台公園から展望を楽しみました。
本当の展望台の上には人が大勢いたので、登らずに周りから撮影しています。
正直この縦走路で一番の展望が最後に残されていました。
さすが展望台です。
この展望台へは車で近くまで来ることができるので、景色を見に来るだけでもいいと思います。
展望台公園からの下り道を見つけるまでに結構時間を費やしました。
まず、周りを見回しても北側への道が見当たらず、
ナビの指示しているところにも、どう見ても道があるようには思えませんでした。
半分ナビを疑いながら、指している道の方へ行ってみると、
舗装されているところの脇に道がありました。
ナビすばらしいです!
指示された道を進んでいくと、香陵台にたどり着きます。
香貫山から展望台へ向かわずに下りることができる香陵台がここですね。
駐車場もありますので、展望台へ行くには、ここに停めて歩いて行くとよさそうです。
香陵台から富士山方面への風景です。
遊具は使えないようになっていますが、富士山の雲がなく、桜が咲けば、
このアングルの五重塔が、すばらしく映えそうです。
ここからは、2km弱駐車場まで道路を進んでいきます。
駐車場到着 12:45
★山行の内容
総歩行距離:12.94km
合計時間:4時間12分(昼食休憩なし)
累積上昇:225m
累積下降:215m
※気圧計のサンプリングが少なくなっていた模様、
帰ってからスマートウォッチを再起動して直ったように見えるため、次回様子見
消費カロリー:2,461kcal ※SUUNTO SPARTAN SPORT WRIST HR調べ
★感想
Youtubeで最高と言われていた状況が理解できた
アップダウンがきつく、丹沢で累積上昇/下降1000mクラスに引けを取らない
大平山~鷲頭山は岩尾根の痩せ目尾根で自分にとっては練習になった
様々な歴史に触れることができ、その歴史を振り返ることも印象深くなる
今後登山道に見える歴史にも目を向けていこうと思う
自分にとっても沼津アルプス縦走は満足度の高い山行となった
★高所恐怖症おじさん的採点 ※5段階
技術:3 登り下りがきつく、特に下りは滑って転ばないよう気を付ける必要あり
体力:4 登りが断続的に表れるが、全体的に急なため、後半の登りが厳しい
高所による恐怖:3 序盤大平山から鷲頭山までの岩尾根は痩せ気味で切れている
高所恐怖症にとっては、緊張感が高い
★今日の忘れ物
ものは特になかったが、道の駅から駐車場までHAWAIIナンバーを取り忘れた
《番外編》
せっかく沼津に来て、しかも平日なので、沼津港で海鮮丼を食べる前提にしており、
登山中の休憩では、行動食のみで食事は取りませんでした。
せきのさんの奥にあるおしゃれなお店でいただきました。
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